ファンの前で公開丸刈り

2013年02月14日 11時00分

【お宝写真館】何やら大変な事態となっているのは1985年8月28日、全日本女子プロレスの大阪城ホール大会からの1枚。当時、人気絶頂だったクラッシュギャルズの長与千種が、怨敵・ダンプ松本との「敗者髪切りデスマッチ」に敗れ、哀れダンプにバリカンを入れられている場面だ。

 

 古今東西、髪は女の命。当時、女子学生を中心に社会現象と呼べるほどの人気を誇ったクラッシュと、その憎きライバル・ダンプ率いる極悪同盟の抗争はついに、その女の命を賭けるまでにエスカレートしていた。

 

 写真を見る限り、ダンプに髪を切られる長与を師匠のデビル雅美、パートナーのライオネス飛鳥が必死に制止。さらにその背後からブル中野、モンスター・リッパーがダンプを援護射撃している構図だ。

 

 敗者は髪を切る規則なのだから、いささか往生際が悪いようにも見えるが、そんな単純なスポーツライクな思想とはかけ離れているのが、当時の女子プロレスの醍醐味だ。

 

 2人の決着には、さまざまなワナが張り巡らされており、まずダンプは自らの影武者を配置し、長与サイドを困惑させつつ、自らは覆面をかぶって待機しつつ、ハサミなどの凶器で長与を襲撃して大流血に追い込む。

 

 さらに普段は極悪同盟に加担しまくる阿部四郎レフェリーを排斥し、わざわざメキシコから呼び寄せたトロス氏も実は極悪の一味で…なんて伏線も――。

 

 大阪城ホールを埋め尽くした1万2000人のファンが涙と金切り声で大絶叫する中、「私は負けていない、負けていない」と絶叫する長与の頭にザクリとバリカンの刃が入れられたのだった。

 

 歴史上、1万2000人もの人間に凝視されつつ髪を切った(切られた)女性は、おそらく長与千種だけだろう。