新日本プロレス年間最大興行、1月4日東京ドーム大会でIWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(30)が内藤哲也(35)の挑戦を退け9度目の防衛に成功した。

 同王座史上最長保持(一昨年6月から564日)記録を更新し続ける最強王者と、昨夏のG1クライマックス覇者にして2年連続東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞MVP男の頂上決戦。この日のドーム決戦の観衆は昨年の2万6192人から実に約9000人増の3万4995人。有料入場者数発表への切り替えが近年になってからのため過去と正確な数字比較が不可能なものの、関係者によれば客入りは2000年代以降最高の記録だという。4年前の2014年大会ではセミ降格の屈辱も味わった両雄のIWGP戦は、団体黄金時代再来の象徴となった。

 一進一退の死闘が動いたのは30分過ぎだ。レインメーカーにカウンターのデスティーノを浴びたオカダは、執念で3カウントを許さない。ドロップキック、ツームストーンパイルドライバーを発射すると、なおもデスティーノ連発を狙った内藤の2発目を切り返し旋回式ツームストーンパイルドライバー。最後は完璧なレインメーカーを決めて激闘に終止符を打った。

 最大の大一番を制したオカダは試合後のリング上で「3つ言わせてください。1つ。内藤さん。またやろうぜ。東京ドームのメーンイベントで、もう一回やろうぜ。2つ。今日はすごいお客さん、ありがとうございました。でもまだ空いているところがある。レインメーカーに任せなさい。超満員札止めの東京ドーム見せてやるからな。3つ。俺は俺のプロレスで全員満足させてハッピーにしてあげます。2018年も、プロレス界にカネの雨が降るぞ!」とアピール。オカダが凱旋帰国した12年から比べ、今年のドーム大会の有料入場者数は約3倍になったという声もある。プロレス界に正真正銘カネの雨を降らせるレインメーカーが、18年も団体と業界をけん引する。