10月31日に引退した邪道・大仁田厚(60)が3日、プロデュース興行「大仁田反省会」(東京・新木場1stRING)でレフェリーデビューした。ところが、有刺鉄線バット攻撃に毒霧攻撃と現役さながらのファイトで試合に介入。事実上“7度目の復帰”を果たしてしまった…。一方で、引退後のマット界には苦言を呈した。

 興行は2部構成で行われ、第1部ではトークライブに参加。引退試合(大仁田、鷹木信悟、KAI組VS藤田和之、ケンドー・カシン、NOSAWA論外組)の映像を見ながら「10カウントゴングの後に試合をやったから復帰だろ!? って、自分で突っ込むよ」と笑顔で振り返った。

 ところが試合では案の定の展開が待っていた。15人参加のバトルロイヤルに赤い有刺鉄線バットを持ったレフェリー姿で登場すると、反則を犯した選手を有刺鉄線バットに机上へのパイルドライバー、毒霧で制裁。客席からは「これは復帰だよ」というやじが飛ぶ始末だった。試合後の“大仁田劇場”も健在で「リングは最高。気持ちは一生、プロレスラーです。来年はもう一つ、でっかい夢を追い掛けます!」と絶叫して締めくくった。

 引退後もマット界のことは気に掛けており「俺が引退したからではなく、面白くないよね」と感じている。特に爆破王を宮本裕向(35)、爆女王を長与千種(52)が保持する電流爆破マットについて「名前のある人間を出して世間を巻き込まないと。長与選手も、爆破をやりたいと思う女子が限られるだろうから、いろいろ難しいと思う」と行く末を不安視する。

 そのため「爆破を残してほしいと思っていたけど、無理にやらなくてもいいんじゃないか。俺と違う方法で盛り上げてほしい」と爆破マッチの“封印”を訴えた。邪道不在の爆破マットが選択を迫られそうだ。