継続よ。冬眠中のビンボー団体・IWAジャパンが、新体制で活動を継続することが26日、分かった。IWAは浅野起州社長(65)の引退試合(2014年10月)を最後に活動を停止していたが、11月23日の「佐藤淳一レフェリー引退記念興行」(横浜)で浅野社長が一夜限定で復帰。これを機に新体制で再出発を図る。新生IWAを推進するのは意外や意外、あのオンナだった――。

 白昼の都心で異様な光景が展開された。舞台はレジェンドのザ・グレート・カブキ(69)が経営する「BIG Daddy酒場 かぶき うぃずふぁみりぃ」(東京・文京区)。店内をのぞくと高慢ちきな女性がカブキと密談している。UMA軍を率いるハル・ミヤコ女史(年齢不詳)だ。

 どうやら交渉はまとまったらしく2人はガッチリ握手。店の外では河童小僧&河童中年男(年齢不詳)が歓声を上げる。勝ち誇るようにハル女史は「オッホン、発表します。ミスター浅野のIWAは11月の横浜でジ・エンド。UMA軍を中心とした新生IWAがスタートします。ミスター浅野、私の最後の温情よ」と冷酷に言い放った。

 さらには河童を中心とした新生IWAのロゴマークも披露。「ユーが命の次に大事にしている3つの宝のうちの1つ、IWAは私が引き継ぎます。残りの2つは…これからのお楽しみよ!」と意味深な笑みを浮かべ、河童小僧が参戦する「ディファカップ」(11月28日、有明)から、新生IWAをスタートさせると発表した。

 最高顧問に就任したカブキは「世界は世界でも浅野社長が用意したのはIWAジャパンの世界王者らしいよ」とアッサリ暴露。11月の横浜大会では浅野社長の元世界王者軍団とUMA軍団が激突するが、もはや正体は丸見えだ。

 12月から年金が支給される浅野社長は、これを機にマット界からドロンして細々と余生を送るプランだったが、まさかのストップをかけられた格好だ。封印したはずのIWAが天敵によって継続すれば、快適な年金生活も喜びは半減する。

 新宿2丁目の定食屋「花膳」で発表を伝え聞いた浅野社長は「あのメスネコめ、コンチクショー!」と皿を叩き割って号泣。「上京から2年目の冬、1日20時間働いていた17歳のワタシは、新宿の路傍ですれ違った馬車馬から『金六君、私から見ても君は働き過ぎですよ…』と声をかけられ、血の涙を流したものです。そんなワタシが年金生活を楽しみにして何が悪いんですか」とワンワン泣いた。感動的フィナーレを迎えたはずの2丁目劇場。よく分からないまま東京五輪の2020年を目指し、再開の運びとなった。