邪道・大仁田厚(59)が12日、怒りの断を下した。引退試合(31日、東京・後楽園ホール)のカードを正式発表したにもかかわらず、対戦相手の野獣・藤田和之(46)サイドがイチャモンをつけてきたことに大激怒。そのため「藤田戦の白紙撤回」もしくは「1対3のハンディキャップマッチ」への変更という二者択一を迫った。いずれにしても既報の引退試合カードが変更されるという前代未聞の事態になった。

 邪道の怒りは尋常ではなかった。この日の超戦闘プロレスFMW上越大会前、会場に到着するなり「もういいかげんにしろ! 正式にカードが出てから、なぜああだこうだ言う!? 本当に最後なのにどうして快く送り出してくれないんだ!」と声を荒らげた。

 矛先は“悪魔仮面”ケンドー・カシン(49)に向けられた。9日の大仁田興行お台場大会では、カシンに呼ばれた藤田がリングイン。2人で大仁田を電流爆破バットで被弾させた。これを受けて翌10日に大仁田事務所は引退試合のカードを発表。大仁田、雷神矢口、保坂秀樹組VS藤田、カシン、NOSAWA論外組に正式決定した。

 ところが…だ。同日にカシンは藤田と音信不通になったとまたまた面倒なことを言いだし「みんな1対1だと思っただろ!? 詐欺じゃないか?」と悪態をついたのだ。これに対して大仁田は「31日は平日(火曜日)なのに全国のファンが休みを取って、チケットを買ってくれた。なのにここまできて藤田が出るのか出ないのか?ってなるとファンにも失礼だろ!」と正論をかざした。さらには「もういい! 藤田戦は白紙撤回で、もし本当にやる気があるなら1対3にする」と続けた。

 つまり藤田戦は白紙となるか、もしくは大仁田VS藤田、カシン、論外組という、野獣にとって屈辱の「1対3ハンディ戦」に変更となる。白紙になった場合の代替カードも早急に動く方針で「ターザン後藤に土下座してお願いしてもいい」と示唆した。

 試合ではうっぷんを晴らすように論外をパイプイスで殴り、最後は4発目のサンダーファイヤーパワーボムで勝利。「俺は本気じゃ!」と絶叫した大仁田。引退試合まで、まだまだ波乱は続きそうだ。