邪道・大仁田厚(59)が2日、都内で会見し、これまで本紙で報じてきた通り引退試合(31日、大仁田興行東京・後楽園ホール大会)の相手が野獣・藤田和之(46)に決まったと正式発表した。

 藤田と唯一遭遇したのは、昨年7月8日。“悪魔仮面”ケンドー・カシン(49)がパンディータ(中身は大仁田)とワンマッチ興行(新木場)を行った際に藤田がサプライズ登場し、パンダ姿の大仁田と大乱闘を繰り広げた。

 未対戦ながら最後の相手に選んだ理由について「今年は米国初の電流爆破を大成功させ、全日本プロレスを電流爆破のリングに入れた。あとはアントニオ猪木さんの最後の遺伝子である藤田選手が邪道のリングに上がってくれれば終止符かなと。ジャイアント馬場さんはアントニオ猪木さんと戦うのが夢だったけど、夢かなわずだった。だから馬場さんの弟子であるボクが藤田選手を指名した」と改めて説明した。

 また代名詞である電流爆破戦ができない後楽園ホールを選んだことについては「デビューの地であり、最初の引退の時に馬場さんと(馬場)元子さんが涙で送ってくれたのが後楽園ホールだった。プロレスの青春が詰まった地を選んだ次第」と話した。

 また藤田には電流爆破戦が行われる大仁田興行9日の東京・お台場大会への来場を呼びかけており、藤田は代理人を務めるカシンとともに来場する予定。大仁田は藤田へ「一番電流爆破の見やすいところに席を設けている。俺の生きざまと、大仁田イコール電流爆破というものを間近で見て判断してほしい。こういう世界があると自分の目で確かめてほしい」とメッセージを送った。

「最初の引退をした時、後楽園ホールの駐車場で体に風穴があき、そこにすきま風が通るようだった。今度は晴れ晴れと駐車場を去りたいと思う自分の気持ちがある」。なお引退興行の全カードは10日に発表する予定だ。