10月31日の大仁田興行東京・後楽園ホール大会で引退する邪道・大仁田厚(59)に“聖地”川崎で最後の電流爆破デスマッチが用意されることが22日、本紙の取材で分かった。超花火プロレスの工藤めぐみエクスプロージョンプリンセス(EP=48)が明らかにしたもので、引退試合から3日後の11月3日に神奈川・川崎球場跡地に隣接する「カルッツかわさき」にその舞台を用意。近日中にも大仁田側に参戦オファーを出す方針を固めた。

 この日、工藤EPは10月1日に開館する「カルッツかわさき」を訪れた。女子プロレスで数々の伝説を生んだ川崎市体育館が2014年12月に閉館して改修工事に入り、新たなスポーツと文化の総合拠点として生まれ変わった新施設だ。

 工藤EPは「11月3日にこちらの会場を押さえました。電流爆破の許可も取りましたので、ビッグマッチを開催したいと思います」と明かした。収容人数が約3000人の“大体育館”。さらに工藤EPは同施設の2階デッキから道路を隔てた川崎球場跡地の「富士通スタジアム川崎」方面を指さすと、こう続けた。

「あそこは大仁田さんが引退の舞台として希望していた場所です。川崎の地で、そして電流爆破のリングじゃないと大仁田厚というレスラーはピリオドが打てないのでないか?と考えました。正直、余計なおせっかいかもしれません。ただ、私たちとしてはここで最後の電流爆破をやってプロレス人生の集大成にしてほしいと願っています」

 超花火プロレスにとって大仁田は12年8月から爆破戦を盛り上げた功労者。その恩に報いるために最高の花道を用意した形だ。しかも川崎球場といえばFMW時代の大仁田にとって“聖地”ともいうべき場で、1995年5月5日に行った2度目の引退試合(VS故ハヤブサさん)では5万8250人の大観衆を集めたことが語り草になっている。

 7度目の引退となる今回も当初、大仁田は川崎球場跡地でのラストマッチを希望していた。だがその夢はかなわず、10月31日の大仁田興行後楽園大会で引退試合を行うことになり、最後の相手を野獣・藤田和之(46)と強行発表した。

 現状では引退前最後の爆破戦は大仁田興行10月29日の名古屋大会になる。それでも工藤EPは「最後の『川崎伝説』をつくるお手伝いをさせていただきたい」と訴える。邪道の心は動くのか?