全日本プロレス「王道トーナメント」2回戦進出を決めた“暴走外国人”ジョー・ドーリング(35)が17日、元盟友・諏訪魔(40)の抹殺を予告した。春の祭典「チャンピオン・カーニバル」で準優勝に終わった悔しさも同時に晴らして頂点に立つ構えだ。栄冠にあと一歩届かなかった男が、今年のトーナメントの台風の目となりそうだ。

 ドーリングの傍若無人な行動が止まらない。11日の開幕前日会見に続き、開幕戦(12日、後楽園)では出場選手入場式もボイコット。16日の1回戦(埼玉・北本)ではジュニア戦士の佐藤光留(37)をわずか4分14秒で仕留め「決勝まで勝ち残るのはこの俺だ。優勝して3冠ベルトを取り返す」と2015年1月に失って以来となる王座返り咲きを誓った。

 トーナメント中にもう一つ狙うことがある。7月まで所属した暴走ユニット「エボリューション」のボス・諏訪魔との“決別マッチ”だ。

 そもそも離反した理由について「ヤツのところにいても、もう前のような試合はできなかった。だから一人でやっていこうってことだ」と説明した。

 邪道・大仁田厚(59)との抗争に頭を突っ込んだ諏訪魔に、愛想を尽かしたのは間違いないだろう。さらには8月27日両国国技館大会で諏訪魔対小島聡(47=新日本プロレス)戦の前に乱入し、試合をぶち壊したことについては「指名する相手が間違っていたからだ。本来なら俺と試合をするべきだった…」と振り返った。結局この試合は、諏訪魔がG1クライマックス1勝8敗の小島に敗れる結果になったが「俺を選ばなかった諏訪魔が悪い」と一方的に断罪。2回戦(19日、愛知・名古屋市枇杷島スポーツセンター第1競技場)では青木篤志(39)と激突。ここを突破すれば準決勝(23日、宮城・夢メッセみやぎ西館ホール=決勝も同日)で諏訪魔と激突する可能性もある。

「まずは勝ち上がってくることを祈ってやる。ただし俺の前に立った時、ヤツは終わりだ!」とドーリング。一方の諏訪魔も裏切り者制裁に燃えており、勝負度外視で暴走する可能性も大。直接対決が実現すれば危険な一戦となりそうだ。