IWGP・USヘビー級王者ケニー・オメガ(33)が12日、新日本プロレス・両国国技館大会で行われた「G1クライマックス」Bブロック公式戦の最終戦で、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)との首位対決に激勝。Aブロック1位・内藤哲也(34)との優勝決定戦(13日、両国)進出を決めた。

 勝ち点13のオカダを1差で追うケニーは、優勝決定戦進出のためには勝利が絶対条件。オカダとは今年、2度にわたってIWGP戦で対戦し、1月4日の東京ドーム大会では46分45秒の激闘の末に敗北、6月の大阪城ホール大会では60分フルタイムドローに終わっている。G1公式戦の試合時間、30分以内で決着をつけなければならない十字架も背負って決戦のリングに上がった。

 首にテーピングをした満身創痍のオカダに対し、ケニーは場外でのリバースフランケン、断崖式ドラゴンスープレックスを発射。負傷箇所を容赦なく攻め立て勝利への執念を燃やす。

 20分すぎにはオカダもレインメーカー2連発でIWGP王者の意地を見せるが、ケニーはクロイツ・ラス(2段階式ジャーマン)を解禁して再び猛攻を開始する。ダブルアーム式パイルドライバー、Vトリガー(ランニングニーアタック)でオカダの首に大ダメージを与えると、最後はついに片翼の天使が炸裂。大激闘に終止符を打ち、逆転でのBブロック突破を決めた。

 これでケニーは連覇に王手をかけ、内藤の待つ優勝決定戦に進出。試合後のリング上では昨夏のG1制覇時以来の日本語を解禁し「まだ何にも終わっていない」とキッパリ。続いて英語で「ナイトー、お前は強くてセクシーだが、俺には劣る。明日はカナダの国旗がこのリング上で掲げられる。俺が外国人選手として初めて、G1の複数回優勝を成し遂げてやる」と豪語した。

 最大の敵オカダを3度目のシングルでついに破り、2年連続ファイナルの舞台へ。もはや誰もが認める最強外国人レスラー・ケニーが再び真夏の祭典の頂に立つ。