5日の新日本プロレス・大阪大会で行われた「G1クライマックス」Bブロック公式戦で、IWGP・USヘビー級王者ケニー・オメガ(33)がジュース・ロビンソン(28)に不覚を取り2敗目。この日はIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)、NEVER無差別級王者・鈴木みのる(49)も揃って敗れ、3王者全員が公式戦で敗れる大波乱となった。

 連覇を狙う前年度覇者にまさかの落とし穴が待っていた。ケニーはジュースの必殺技パルプフリクション(キルスイッチ)をリバースフランケンシュタイナーで切り返すなど、卓越した身体能力で終始試合を優位に進めていく。15分すぎには強烈なVトリガー(ニーアタック)を決めて必勝パターンに突入した。

 ところが片翼の天使(変型ドライバー)を狙って肩車したところを、うまく体を入れ替えたジュースに丸め込まれてしまう。虚を突かれた形でそのまま3カウントを奪われてしまった。

 痛恨の敗戦を喫したケニーは「ジーザス! EVIL、頼むからオカダに勝ってくれ」と言い残し控室へ。その祈りが通じたか、直後のメーンでオカダがEVILに敗れたため、首位との直接対決(12日、両国)を残すケニーは自力突破の可能性を残した。

 また、みのるはマイケル・エルガンに痛すぎる3敗目を喫した。強烈なバックブローからのエルガンボムに沈んだNEVER王者は「どけ、コラ!」とバックステージで周囲に当り散らして会場を後に。

 首位・オカダとの直接対決(8日、横浜)を残すものの、オカダが残り2戦に連敗しても、ケニーが6勝目を挙げることになってしまう。ケニーとの公式戦に敗れているみのるはブロック単独突破の可能性が消滅し、極めて厳しい状況に追い込まれた。