初代タイガーマスク(佐山聡=59)率いるリアルジャパンプロレス(RJ)は4日、元横綱大鵬(故納谷幸喜氏=享年72)の孫で元関脇貴闘力(鎌苅忠茂氏=49)の長男・納谷幸男(22)が、9月14日の東京・後楽園ホール大会でデビューすると発表した。

 納谷は197センチ、130キロの巨体でありながら「強い足腰と柔らかい上体を併せ持っている」(初代虎)という身体能力の持ち主。恵まれた体を受け継いだ納谷は「いずれは“レスラー・納谷幸男”として評価してもらえる選手になるように、がんばりたい」と意気込みを語った。

 デビュー決定までは苦難の連続だった。2013年に入門した当初は「腕立て伏せが0回だった」(初代虎)という状態。それでも「数か月で100回連続で、できるようになった」と驚異のスピードで成長を遂げたが、今度は15年夏に体調を崩して入院。手術を要する大病で練習ができなくなり、入門から4年目の今年ようやくデビューにこぎつけた。

 そんな納谷の育成について初代虎は独自のスパルタ方針を打ち立てている。「ここ(RJ)にはたくさん格闘技の世界王者や日本王者が練習に来るから、その中に放り込んでおけばいい。『好きなようにかわいがってくれ』と王者たちに言っている。たまにスパーリングしながら(納谷が)『ギャー!』って叫んでますけどね。そうやっていれば勝手に強くなるんです」

 さらに、初代虎は五重塔にちなんだ「ファイブ・ストリーズ・ホールド」と、趣味のゴルフに由来する「アルバトロス」なる新必殺技を伝授する計画も披露した。対戦相手は近日中に発表するとした上で、初代虎自身の体調については「今朝もゴルフをしてきたので腰が痛いです」と元気に話した。大鵬孫もギリギリまで厳しく鍛え上げるつもりだ。