新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」初制覇を狙うロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのEVIL(30)が3日、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)撃破を予告した。5日大阪大会のBブロック公式戦でオカダとの初対決を控える“キング・オブ・ダークネス”は不敵なまでの自信をのぞかせ、G1制覇を機に年内に団体を完全支配する計画を明かした。

 現在Bブロックではオカダが開幕から無傷の6連勝で単独首位を独走。2敗で追うEVILは大阪決戦で「ストップ・ザ・レインメーカー」に挑む。絶対王者との初対戦に向けて「アイツには俺にしか分からない弱点がある。俺が“超人”オカダの倒し方を見せてやる」と不敵な笑みを浮かべた。

 公式戦は残り3試合となっており、仮に直接対決で勝利してもオカダとの差を逆転するのは厳しい状況だ。それでもEVILは「調子に乗っていられるのも今のうちだ。アイツを暗闇の世界に引きずり込む。すべての歯車を狂わせてやるよ」と邪悪な予告。順調すぎる連勝街道を突き進んでいるからこそ、つまずいた時の肉体的、精神的反動は大きいのも確かだ。「好事魔多し」を体現し、オカダを奈落の底に突き落とすつもりだ。

 野望は逆転優勝だけにとどまらない。シングル王者以外がG1を制した場合は、翌年1月4日東京ドーム大会でのIWGP挑戦権利証が与えられるのが近年の通例。しかしEVILは「オカダに勝った上でG1を優勝して、東京ドームまでIWGPを待つ必要がどこにある?」と、このシステムに拒絶反応を示す。

 権利証は年間最大興行でのIWGP王者とG1覇者の頂上決戦を前提としたものだが、裏を返せば王者としてドーム決戦のメーンに立つ権利を失うことになる。「キング・オブ・ダークネスが、真の王として東京ドームのメーンに立つ」と豪語するEVILは年内にIWGP戴冠を果たし、新日プロを完全支配した上で来年1・4ドームへ向かうという。

 LIJのリーダー・内藤哲也(35)をもしのぐ制御不能なプランを描く暗闇の王。オカダの独走を止めて、新日マットを暗黒に染め上げる。