IWGP・USヘビー級王者ケニー・オメガ(33)が2日、新日本プロレスの福岡大会で行われた「G1クライマックス」Bブロック公式戦でEVIL(30)を下し5勝目を挙げた。

 ともに4勝1敗で迎えた中盤戦の天王山は壮絶な展開となった。場外戦の末にテーブル上への断崖式EVIL(変型STO)を浴びたケニーだが、驚異的なタフネスで反撃に転じる。

 変型顔面締めを逃れると、カウンターのヒザ蹴りからリバースフランケンシュタイナーを発射。Vトリガー(ランニングニー)をクリーンヒットさせ、EVILの動きを止める。さらにヒザの連打を叩き込み、最後は片翼の天使で3カウントを奪ってみせた。

 肩を担がれ無言で退場したEVILを横目に、ケニーは「俺はいつも出し惜しみなんかせずに全力だ。今夜のEVILからは危険な香りがしたが、俺を暗闇に突き落とすことはできなかった。そしてお前は2点を失い、優勝の可能性を奪われたんだ。俺は生き残った」と高らかに宣言した。

 BブロックではIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)が開幕から6連勝を飾り、1敗のケニーがこれをピタリと追走。1月4日の東京ドーム大会、6月の大阪城ホール大会でIWGPをかけ2度にわたる死闘を繰り広げた“2強”が、下馬評通りのマッチレースを展開している。