来月3日の内閣改造で“初のプロレスラー出身大臣”として文科相を務めた馳浩衆院議員(54=顔写真)の再入閣情報が永田町で飛び交っている。

 安倍晋三首相(62)は21日、公明党の山口那津男代表(65)と首相官邸で会談し「来月早々に内閣改造を行いたい。人心一新を図りたい」と伝えた。

 都議選で惨敗し、学校法人「加計学園」を巡る問題などで、安倍内閣の支持率は急落。新たに起用する閣僚が不祥事を起こせば、安倍政権は倒れかねない。

 政府関係者は「昨年8月の改造では、初入閣8人のうち5人が野党にヤリ玉に挙げられた。松野博一文部科学相、山本幸三地方創生相は加計学園問題、鶴保庸介沖縄・北方担当相はスピード違反に女性問題、復興相の今村雅弘氏は、大震災が『東北でよかった』発言で辞任。金田勝年法相は“共謀罪”を巡る答弁とボロボロ。安倍首相は必ず守りの人事を行う」と指摘する。

 安倍首相の出身派閥の細田派は、稲田朋美防衛相(58)が南スーダンPKOの日報を巡る“隠蔽了承疑惑”で辞任要求され、下村博文元文科相(63)、萩生田光一官房副長官(53)は加計学園問題で追及され、豊田真由子衆院議員(42)は男性秘書暴行騒動を引き起こすなどトラブルが続出している。

 党内の一部では、細田派からの閣僚起用は及び腰になるのではないかとささやかれているが、それでも安倍首相が白羽の矢を立てているのは、細田派の馳氏だという。

「再入閣論は、2020年東京五輪・パラリンピック大会に向けて、安倍首相が気を使う小池百合子都知事や五輪大会組織委員会の森喜朗会長と良好な関係が保てる期待値が込められている」(自民党関係者)

 馳氏といえば、26日の「プロレスリングマスターズ」(東京・後楽園ホール)で、11年ぶりにリング復帰する。マットだけでなく、官邸の赤じゅうたんにも返り咲くか。