新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」が17日、札幌市の北海きたえーるで開幕。IWGPインターコンチネンタル王者・棚橋弘至(40)はザック・セイバーJr.(29)に不覚を喫して、まさかの黒星発進となった。

 今年6月に右上腕二頭筋腱遠位断裂で欠場した棚橋。まだ完治しておらず、右腕にサポーターを装着して出撃したが、その古傷を「英国の若き匠」の異名を取るザックに多用な関節技で徹底的に狙われた。

 何とかヒザ攻めで反撃に転じ、スリングブレイドからハイフライフロー2連発を狙ったが、コーナーに上ろうとしたところで鈴木軍のエル・デスペラードが介入し一瞬の遅れが生じてしまう。

 このハイフライ弾をヒザで迎撃されると、そのままザックの関節技地獄に引きずり込まれる。完全に動きを封じられ、サポーターと、さらにその下にあったテーピングまで外され、ジムブレイクスアームバーで執拗に絞り上げられた棚橋はギブアップするしかなかった。

 試合後は「大丈夫、俺はG1クライマックス、16年やってきてるから。こういうこともある」と強がったが…。Aブロック唯一のベルト保持者が波乱の幕開けを許し、真夏の祭典は早くも風雲急を告げてきた。