IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)は11日、新日本プロレス・大阪城ホール大会でケニー・オメガ(33)と60分フルタイムドローの死闘の末に、6度目の防衛に成功した。

 今年の1・4東京ドーム大会のリマッチとなった頂上決戦は、戦前の予想通り壮絶な試合展開となった。オカダは30分過ぎにジャーマンからのレインメーカーを決めるも3カウントは奪うことはできない。逆に45分には挑戦者の必殺・片翼の天使を浴びてしまう。これはロープ際での一撃だったため、ギリギリで足がロープにかかり九死に一生を得た。

 50分を過ぎても両者の攻防は激化するばかり。この時間帯にして驚異的なスピードで動き続け、高速ドラゴンスープレックスを放つケニーに対し、オカダは旋回式ツームストーンパイルドライバーを解禁し、ドロップキックも駆使して攻め立てる。それでも驚異的なタフネスを見せる挑戦者を仕留めることはできない。残り1分でレインメーカーが炸裂したが、ダメージからカバーにいくことができず、時間切れを告げるゴングが鳴った。

 IWGP戦では2005年3月(小島聡vs中邑真輔)以来12年ぶりのフルタイムドロー決着。まさに死闘の末にベルトを守り抜いたオカダはさすがに疲弊した姿を見せながらも「ケニー・オメガ、最高のレスラー。勝つという最高の結果にはならなかったですけど、最高の60分でした。そしてこの俺が最高のIWGPヘビー級王者です。まだまだ、新日本プロレス、いやプロレス界、いや、世界に!カネの雨が降るぞ!」と豪語し、1万1756人超満員札止めの観衆から大声援を浴びた。

 なお団体初の米国ビッグマッチ・ロサンゼルス大会(7月1、2日)で開催が決定済みの次期IWGP王座戦には、元WWE戦士でバレットクラブのCody(31)が挑戦者に名乗りを上げた。オカダもこれを受諾したため、V7戦の激突が決定的となった。