全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル(CC)」が16日、東京・後楽園ホールで開幕し、世界タッグ王者で昨年準優勝者のゼウス(35)が、4年ぶりの出場となるKAI(33=フリー)に敗れた。

 序盤から気合十分で、相手のトペを場外でキャッチしてブレーンバスターに移行すると、必殺のイーグルネルソンで絞め上げた。ところが勝負どころで放ったジャックハマーが阻止されると、最後は肩に担ぎ上げた状態から落とすメテオインパクトで3カウントを奪われた。場内には驚きの声が上がり、ゼウスは無言のまま控室に消えた。

 昨年大会は優勝決定戦の舞台に進むも、地元の大阪で関本大介(36)にVを奪われた。初制覇への思いは強く、秋山準社長(47)も今大会の注目選手に挙げていた。ゼウスも15日の全体会見では「社長がそう言ってくれて、さらに気合が入った」と発奮材料にしていたのだが…。筋肉獣は強豪揃いのAブロックで巻き返すことができるのか。いきなり吹いた春の嵐の余韻は、しばらくやみそうにない。