IGFの新ブランド「NEW」旗揚げ戦(5日、東京・後楽園ホール)のメーンで、ジョシュ・バーネット(39)がIGFエースの鈴川真一(33)を下し、世界レベルの底力を見せつけた。

 試合開始前から1435人満員の観衆は大「ジョシュ」コール。声援を受けたバーネットは得意のスープレックスを連発してペースを握る。

 2012年10月の初対決で敗れ、リベンジに燃える鈴川は、ヒザ蹴りを中心に攻め立てた。さらに成長の跡を示すようにバーネットを一本背負いで投げてみせた。グラウンドでもヒザ十字、フロントチョーク、ケサ固めを立て続けに披露して、元UFCヘビー級王者を追い込んだ。

 それでも崩れないのがバーネットだ。10分過ぎに裸絞めで鈴川に大きなダメージを与えると、サイドスープレックスの打ち合いを制してから豪快なパワーボム。最後は11分59秒、強烈なバックドロップを決めてフォールを奪った。

 バーネットは「タフなファイトだったが、自分の実力で勝てた。鈴川は4年前(の対戦)よりレベルが上がっている。これからもトレーニングを続けてほしい」と余裕しゃくしゃくのコメント。


 一方の鈴川はノーコメントだったが、IGF取締役のサイモン猪木氏(43)は「これからは鈴川のリベンジが一つのテーマになる。(再戦は)いつになるかわからないが、鈴川のレベルを上げるためには(敗戦が)逆に良かったのかもしれない」と語った。

「猪木さんに甘えず、頼らない団体をつくる」(サイモン氏)と“脱猪木”を掲げる新ブランドの目標に、新たに「打倒ジョシュ」が加わった。