新日本プロレスの永田裕志(48)が監督を務めるレスリングチーム「ブシロードクラブ」が4日、2020年東京五輪に向けて新たな野望を掲げた。リオ五輪出場を逃した山口剛(28)が再挑戦を決断したことに加え、3日付でカザフスタン出身のオレッグ・ボルチン(24)が新加入。ボルチンは東京五輪後に新日本プロレスへ入門することを明言し、永田監督もその素質に太鼓判を押した。

 新年度を迎えブシロードクラブも陣容を新たに再出発を果たす。男子フリースタイル97キロ級でリオ五輪出場を逃した山口は一時競技から離れていたが、昨年末に永田から「このままじゃ終われないだろ」とハッパをかけられ奮起。3日付で改めて所属となり、東京五輪を目指すため12月の天皇杯で復帰する意向を固めた。山口は「自国開催というのは本当に大きいチャンスですし、リオは重量級で誰も出られなかったので。自分が絶対に出て金メダルを取らないと」と、目を輝かせた。

 さらに同じく3日付で新戦力のボルチンも入社。186センチの恵まれた体格を誇り、山梨学院大学時代には全日本大学選手権男子フリースタイル125キロ級4連覇を果たした逸材だ。高田裕司同大監督の紹介によりブシロードクラブ入りを果たしたボルチンは、カザフスタン代表での東京五輪出場を目指す。将来的にはプロレス挑戦の決意を固めており「頑張って金メダルを取って、五輪が終わったらプロレスラーになりたいです。ハルク・ホーガンや力道山に憧れてます。永田監督は(エメリヤーエンコ)ヒョードルとも戦ったことのある本当にすごい人で尊敬しています。日本でプロレスをやって強くなりたいし有名になりたい」と目を輝かせた。

 頼もしい2人の宣言に永田は「切磋琢磨して東京を目指してほしいね。東京で五輪をやるなんて一生に一度あるかないかのチャンス。俺だって(レスリングに)現役復帰したいくらいだよ、へっへへ」と喜色満面。またボルチンのプロ転向プランにも「カザフスタンの力道山になれる存在。新日本もグローバル化が進む中で、こういう人材が入ってきてくれるのはうれしいね」と期待は大きい。3年後のメダル獲得へ向け、新たなスタートを切ったブシロードクラブの今後に注目だ。