IGFの鈴川真一(33)が、新ブランド「NEW」への熱い思いを語った。エースとして期待される鈴川は、旗揚げ戦(4月5日、後楽園ホール)のメーンで因縁のジョシュ・バーネット(39)と対戦。約5年前の対戦ではレフェリーストップ負けを喫しているバーネットへの雪辱を誓うと同時に、その後に続くNEWでの新たな戦いへ闘志を全開にした。

 ――いよいよ旗揚げ戦が目前に迫ってきた

 鈴川:ジョシュとの試合に向けて今は体をつくって、気持ちを高めているところだよ。

 ――そのバーネットには2012年10月16日の「GENOME23」で腕三角絞めで落とされ、レフェリーストップ負けを喫した

 鈴川:あの時のことはずっと覚えている。落ちる瞬間まで「絶対タップしない」と思いながら見ていた天井とか…。意識を取り戻してからの風景とかね。今度は絶対にやり返す。同じ風景を今度はジョシュに見せてやるよ。リングの真ん中でいびきをかかせてやる。進化して重くなったマーダービンタでKOしようかな。いや、絞め落とすのもいいね。

 ――鈴川選手に寝技のイメージはあまりないが

 鈴川:フフフ…。昨年(11月から年末まで)カナダで修行して、そこでコーチの石川(雄規)さんから寝技の指導も受けたんでね。いろいろと学ぶところがあった。

 ――石川コーチから新たな絞め技を教わったと

 鈴川:まあ、試合が近いので具体的なことは言わない。どんな技かは、試合当日をお楽しみにというところだよ(笑い)。

 ――バーネットは「新しい鈴川がどんなものか期待している」と言っている

 鈴川:上から目線でムカつくな。「やかましいわ!」って感じ。でもまあ、今のうちにほえるだけほえてろ。試合が終わったらほえられなくなっているから。彼は「ゲスト」なわけでしょ。俺がしっかりとおもてなししてあげますよ。

 ――NEWは旗揚げ戦だけでなく続々と試合が決定。6月には関西でも大会が開催される

 鈴川:兵庫県出身としては関西で試合が組まれるのはうれしいよね。今までも関西での試合はあったけど、試合数が少なくて、なかなか見に来られないあっちの友人もいたから。そういう人たちにも生で戦いを見せられる。関西での試合が決まったというのは、やはりモチベーションになる。

 ――関西のみならずNEWでは中規模の会場がメーンとなり試合数も増える

 鈴川:今までIGFでは試合をしなかったような地域や会場でも試合をするからね。だから、これまで見に来られなかった人たちもたくさん来てくれると思う。そういう人たちにIGFの戦いのすごさを見せたい。チャンスでもあるわけだから。あ、でも、見に来てもらうにあたって注意事項があるんだよ。

 ――というと

 鈴川:特に今までIGFを生で見たことがなくて、NEWで初めて会場に来る人たちに言いたい。必ず、体調を整えて見に来てほしいね。

 ――どういうことか

 鈴川:俺は全会場で今までと変わらない、いや、それ以上にエグい試合をするから。体調不良の時にそんな俺の戦いを間近で見たら、心臓によくない。みなさん、大会前には健康管理をしっかりして、その上で会場に足を運んでくださいって(笑い)。

 ――なるほど

 鈴川:とにかく、IGFが進化してNEWが生まれた。その最初の試合、ジョシュ戦はオレの人生をかけた大一番。メーンなわけだしね。そこで勢いをつけて、NEWを引っ張ってやるよ!

☆すずかわ・しんいち=1983年9月21日、兵庫県川西市出身。中学卒業後、大相撲の押尾川部屋に入門。2004年9月場所に十両昇進。しこ名は若麒麟。10年9月25日のIGF「GENOME13」でプロレスデビューし、マーク・コールマンにいきなり勝利。11年度東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞・新人賞を獲得。ジェロム・レ・バンナ、ピーター・アーツ、藤田和之らと激闘を繰り広げた。IGF新ブランド「NEW」旗揚げに向けて昨年11月から1か月間、カナダ修行を行った。得意技はマーダービンタ。190センチ、110キロ。