NEVER無差別級選手権は挑戦者の後藤洋央紀(37)が、王者・柴田勝頼(37)を破って第15代王者に輝いた。

 同級生対決は壮絶な潰し合いとなった。序盤は王者・柴田のペース。背中へのサッカーボールキックや顔面蹴り、さらには腕殺しも繰り出して優位に試合を進める。

 一方、後藤も要所で柴田が爆弾を抱える首にラリアートなどの打撃技を集中して、ジワジワとダメージを与えた。その作戦が奏功し、流れをつかむ。そしてエルボー合戦で優位に立つと、頭突きから牛殺し、昇天・改と畳み掛けた。それでも立ち上がってくる柴田を、頭突き連打でふらつかせると、顔面をヒザに打ちつける「裏GTR」一撃。そこから正調のGTRを完璧に決めてトドメを刺した。

 激闘を制した後藤は「この結果が、昨年までやってきたことの結果です。明日からNEVER王者として胸を張って、自信を持って戦っていきたい」と感無量の表情。さらには柴田に対し「いつまで首にテーピングしてるんだ。早く治せ。しっかり治せ。再戦するならそれからだ」とねぎらいの言葉を贈った。

 敗れた柴田は「(昨年)1年間守ったり、取り返したり、取られたりして、思い入れがないと言ったらウソになりますけど、オレはこれでNEVERは区切りとしたい。ベルトを持っている者が方向性や色を示していけばいい」と昨年1年間だけで11度も出撃した同王座とは、距離を置くことを宣言した。

 柴田が磨いて権威を上げたNEVERのベルトを腰に巻き、荒武者は新たな王者像を築けるのか、注目だ。