プロレス界の年間最大興行・新日本プロレス4日東京ドーム大会で、IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(29)がケニー・オメガ(33)の挑戦を退け2度目の防衛に成功した。

 史上初の外国人G1クライマックス覇者との頂上決戦は、互いに類いまれなる身体能力をいかんなく発揮した超ロングバトルとなる。ケニーが繰り出す場外への鉄柵越えケブラーダ、雪崩式投げ捨てドラゴンスープレックスといった超人技の前に、オカダは大苦戦を強いられた。

 時間の経過とともに、動きが衰えるどころかさらにスピードをアップさせる両雄の戦いは、40分を過ぎても激しさを増すばかり。Vトリガー(ランニングニー)から片翼の天使を狙うケニーに対し、オカダはレインメーカーで迎撃して決定打を許さない。ならばとケニーもレインメーカー式のモーションからVトリガーを繰り出したが、オカダは片翼の天使を再度阻止して旋回式ツームストーンパイルドライバー一閃。最後は渾身のレインメーカーで、東京ドーム大会史上最長となった46分45秒の壮絶死闘についに終止符を打った。

 新日プロとしては昨年の主力選手の大量離脱から初めて迎えた東京ドーム大会だったが、昨年を上回る2万6192人を動員し底力を見せる結果となった。一時は危機に陥った団体をエースとして支え、この日も改めて業界不動の主役としての存在感を見せつけたオカダは「もっともっと大きくしてやる。俺が新日本プロレスを背負っている限り、新日本プロレスにカネの雨が降るぞ!」とリング上で絶叫。現地時間7月1、2日には米国・ロサンゼルス(ロングビーチコンベンションセンター)でのビッグマッチ開催も決定したことを受け「世界中に新日本プロレスを広めて、プロレスという素晴らしいものがあることを世界に広めていきたいと思います」と、さらなる飛躍を約束していた。