【高田延彦統括本部長が告白する激動の人生「Road to RIZIN〜出てこいや!〜」19】2002年11月に引退後は、PRIDEの統括本部長に就任しました。今はRIZINの統括本部長ですけど、この競技が好きだから、やりがいがありますね。

「出てこいや!」が生まれたいきさつは…03年8月のミドル級GP開幕戦で「選手を呼び込んでください。高田さん流でいいですから」と主催者側から要請されたんです。「出てきてください!」と言うところを力一杯、選手に尊敬の念を込めて、かっ飛んだ感じで威勢よく――そう考えたら瞬間に出てきた。実は直前まで決まっていなかったんです。

 統括本部長としてはいろんなことをやらせてもらってますよね(苦笑い)。04年大みそかはふんどし姿で太鼓。演出チームにオファーされた時は「マジ?」という感じでした。「俺が? ふんどしで? 太鼓のプロがたくさんいるのに?」と。でも最終的には担ぐ人が担ぎやすいように、みこしに乗りました。

 ちなみに、今年の大みそかも仕上がりバッチリです。楽しみにしていてください。ある意味それが年末の伝統ですからね。

 04年はいろいろありました。1月に「ハッスル」が旗揚げして、3月の「ハッスル2」から私は「高田総統」になりました。最初は大変でした。まさに圧倒的唐突感!! 何の前触れもなくあの姿で出て行ったから、お客さんのドン引きのインパクトはすごかった。セリフが吹っ飛ぶかと思いました。あの時はちょっとスタッフにむかつきましたけどね(笑い)。ちなみに旗揚げ当時はバタバタしていて、役づくりも任せられていたんですよ。ハッスルの成功は、オーちゃん(小川直也)と橋本(真也=故人)という二枚看板がいたからこそです。とはいえ、ハッスルはもう1回なにかイベントをやりたいですよね。継続的でなくても、スペシャル的な感じでもいい。

 引退後は同時にタレント業もやらせてもらうようになりました。こちらは高いハードルをまたいで飛び込んだ感覚ではないですね。もともとゆるやかにそれらしいことをやっていましたから。妻からアドバイス? 全くないです。そういう話もしないですよ。自分のオンエアも見ないですから。でも(夫人が出演している)「朝だ!生です旅サラダ」(テレビ朝日系、土曜午前8時)は見ますよ。あの空気が好きなんです。

 テレビに出演している時は素に近いです。ただし声だけじゃなくて、心のボリュームをちょっと上げるというか、テンションを上げないとダメですね。私は元気が取りえだから。たまに「声が大きい!」って言われることもありますけど、楽しむことが大事だと思ってやっています。