パーキンソン病と闘うプロレス界のレジェンド・マサ斎藤(74)が2日、元新日本プロレス取締役の上井文彦氏(62)のプロデュース興行(大阪市立城東区民センター)で“リング復帰”を果たした。

 この日の大会はリハビリ中の斎藤を、プロレス界がバックアップする思いを込めて開催された。全試合終了後のリング上で、斎藤は入場テーマとともにジャパンプロレスのジャージー姿で登場。自らの足で歩いてリングインすると「皆さん、こんばんは。元気ですかー? これはアントニオ猪木が言う言葉だ」とあいさつし会場を沸かせた。

 その直後だ。「マサ斎藤!」と叫びながら突如、海賊男が乱入。ストンピングを浴び何度も倒れ込んだ斎藤だったが、観衆の大声援で不屈の闘志がよみがえる。自力で立ち上がってパンチ、ストンピングを見舞うと、海賊男は「アイム・ソーリー」と降参しマスクを脱ぐ。その正体はなんと新日プロ時代の後輩・武藤敬司(53)。粋なサプライズに斎藤は満面の笑みを浮かべ抱き合った。

 最後は「1、2、3、『Go for broke!』(当たって砕けろ)」と代名詞のセリフをファンと大合唱すると「やっぱりリングはいいよ」と感激しきり。

 レスリング時代に1964年東京五輪に出場した斎藤は、2020年東京五輪で聖火ランナーとなる大目標も掲げる。人生最大の難敵と闘うレジェンドはリング上で何より大きな刺激を受けたはずだ。