大仁田 天国の盟友・ハル薗田さんにベルト捧ぐ

2016年11月25日 16時30分

雷神矢口(左)に毒霧を誤爆する大仁田

 邪道・大仁田厚(59)が24日、天国の盟友にベルトをささげることを誓った。全日本プロレス27日の両国国技館大会で渕正信(62)と組み、アジアタッグ王座に挑戦する大仁田は、2人には欠かせないもう1人の“同期”とともにベルトを奪取することを約束した。その仲間とは、29年前に不慮の事故で亡くなった故ハル薗田さん(本名・薗田一治=享年31)だ。

 

 この日、大仁田はいつになく神妙な表情で切り出した。「毎年さあ、この時期になると思い出すんだよ。薗田選手のことを。今年は命日(28日)の前の日に、俺と渕さんが全日本のベルトに挑戦することになった。何か運命を感じるな…」

 

 1975年1月15日に全日本プロレスでデビューした薗田さんは、ジュニアの実力者として活躍。「マジック・ドラゴン」という覆面戦士としても人気を呼んだ。その実力から道場ではコーチ役を務め、故三沢光晴さん(享年46)ら後の四天王を育てている。

 

 74年4月デビューの大仁田、そして渕とは全日プロの“若手三羽ガラス”と呼ばれ、合宿所(当時は東京・目白)でも6畳一間の同部屋で寝泊まりした仲だった。悲劇が襲ったのは87年11月28日のこと。新婚旅行も兼ねた南アフリカ遠征に向かう途中、搭乗機が墜落。薗田さんは帰らぬ人になった。当時は全日プロで最初の引退をして、FMW旗揚げ前だった大仁田にとっては「ショックだったよ。ずっと一緒だったから」と忘れられない出来事になった。

 

 くしくも27日の両国決戦ではアジアタッグ王者の青木篤志(39)、佐藤光留(36)組に挑戦が決定。邪道は「両国には薗田選手も一緒に連れて行きたい。3人でベルトを取りたい」と、同期の魂を背負って出陣する覚悟を決めている。

 

 この日は超戦闘プロレスFMWの後楽園大会でFMW認定世界ストリートファイト8人タッグ王座決定戦に出場。左足のカカトを剥離骨折している大仁田はタイガー軍団相手に奮闘したが、王座奪取はならなかった。それでも「人生負けることもある。でもよ、俺はアジアタッグを取るんじゃ!」と絶叫。往年の“若手三羽ガラス”が両国の大舞台で復活を遂げる。