丸藤 新生ノアを語る「レスラー専念で試合に集中」

2016年11月05日 07時30分

内田新会長(左)と握手をかわす丸藤

 1日にITシステム開発会社「エストビー」に事業譲渡されたプロレスリング・ノアが3日、新体制後初となる大会を東京・後楽園ホールで開催した。試合前には新会長に就任した元全日本プロレス社長・内田雅之氏(54)が「再び光り輝くノアを取り戻す」と力強くあいさつ。これまで沈黙を貫いていた中心選手の丸藤正道(37)も、初めてその胸中を本紙に語った。

 

 1日にエストビー社に事業譲渡したノアは、田上明相談役(55)、内田会長、不破洋介社長(42)による新体制がスタート。事実上のオーナーとなる同社の下で再建を目指すことになった。

 

「グローバルリーグ戦2016」開幕戦となったこの日の試合前には、所属選手15人と内田氏がリング上からあいさつ。内田氏は「再び光り輝くノアを取り戻すために、力の限りを尽くしていく決意です。ノアはどこかの傘の下や、風下に立つ団体ではございません。お力添えをお願いします」と決意を表明し、選手と円陣を組んで一致団結をアピールした。

 

 今回の事業譲渡は10月上旬に中心選手の丸藤が、内田氏と極秘接触したことが始まりだった(本紙既報)。新体制になってから初めて事業譲渡について口を開いた丸藤は、こう断言した。

 

「プロレスラーはリング上、現場は現場を、それぞれのプロがやるのが一番だと思う。ノアという“舟”に一緒に乗ろうと思ってくれた人たちが現れたので、いい方向にしかとらえていない。ボクらも知らないようなアイデアを持っている人間が入ってくることで、新たなものが見えてくる楽しみもある」

 

 丸藤にとってもメリットは大きい。これまではフロント業務も兼任せざるを得なかったが、今後は一レスラーとして試合に集中できる環境が整ったからだ。「選手に関してはモチベーションが上がっていくと思う」と所属選手の気持ちも代弁した。もちろん今後の役割も十分理解している。フロント業は内田氏、リング上は丸藤が中心の2頭体制になる。

 

「初めてやる人たちだからぶつかり合うこともあると思うし、それがなきゃダメ。違うことは違うとか、選手の意見はこうだとかは言う。フロント側につく人たちにも、選手たちに明確なビジョンを与えてほしい。ただあやふやに一緒にいるのでは、逆にステップバックしてしまう可能性がある。ステップアップするには、お互いが明確なビジョンを見せ合ってやっていかないと」と、選手を代表して意見交換していく決意だ。

 

 新生ノアにとって何より大事なのは、リング上の試合だ。「キッカケをいただいたけど、まだ何かが変わったわけじゃない。それにムダな安心感もあっちゃいけない。これでリング上がダメになったと言われたら、本末転倒。良くしていくのは時間がかかるけど、ダメにするのは一瞬だから。言えることは『前を向いて歩こうぜ』ということ」と気持ちを引き締めた丸藤。団体の再浮上を目指し、新たな戦いが始まった。