【新生ノア】内田新会長が語る「再建策」「他団体との交流」

2016年11月03日 11時00分

ノアのオーナー会社になったエストビー社会長の内田雅之氏

 本紙スクープ通りプロレスリング・ノアは1日、ITシステム開発会社「エストビー」(東京・千代田区=不破洋介社長)にプロレス興行事業およびこれに関する事業を譲渡したと発表した。ノアは事実上のオーナーとなった同社の下で業績回復を目指す。また同社の会長に就任した元全日本プロレス社長・内田雅之氏(54)が本紙の取材に応じ、団体再建について胸中を激白した。

 ――全日プロで2011年から2年間、社長を務めた。まさかノアのトップになるとは

 内田氏 一番行きづらかった団体のトップになったからね(笑い)。全日本を辞めてしばらくしたころ、いきなりノアの社長になったらすごいブーイングだろうなと思ったことはあったけど…。

 ――プロレス部門で陣頭指揮を執る

 内田氏 経営は不破社長にみてもらい、私はプロレス事業を上向きにする。この2年ぐらいは、選手もお金の面とかですごい我慢したと思う。解放するだけで、見違えるように良くなる。(3日に後楽園ホールで開幕する)「グローバルリーグ戦」は、生き生きとやると思う。

 ――現在のノアマットをどう見る

 内田氏 ポテンシャルの高さは十分分かっていた。久しぶりに見たらマサ北宮(28)という選手が現れていたり、中嶋勝彦(28)がいて、潮崎豪(34)が戻ってきたりしていた。誰もがもったいないと感じると思う。

 ――最近は新日本プロレスの選手が多く出場しているが、今後は

 内田氏 昔から他団体とは良好なので、お付き合いできる自信はある。選手が「戦いたい」と言ったら交渉する。現在交流がない全日本やW―1とは? 普通に話せる環境ですよ。私は鎖国したことがないですから。

 ――なるほど

 内田氏:海外にだってルートが残っている。昔みたいに(新人を)メキシコやカナダでデビューさせたりしたい。ただ、単独でやれるようにならないと、ノアという看板の意味がない。まず団体内で切磋琢磨しないと。

 ――試合数について

 内田氏:今でも年間120試合ぐらいしている。最低でもその数はこなしていく。そのうちの55試合が関東近郊と多過ぎるから、全国で見てもらえるようにする。もちろんビッグマッチもやりたい。

 ――再建の見通しは

 内田氏:やり方によっては、そんなに時間をかけずに回復できるんじゃないか。ただ潤沢な資金でやるわけじゃない。新日本みたいに派手な回復じゃなく、コツコツやる方法もある。まずは早い段階で単月黒字を出したい。私は3年ぐらい(トップを)やったらいいかなと。そこで経営(陣)も世代交代できると思う。

 ――最後に

 内田氏:私のプロレス思想は武藤敬司(53=W―1)が(カラーを)つけたから、見たことある雰囲気だなっていうのはあるかも。選手が拒絶反応するとしたらそこだけど、ノアのカラーは出したい。ファンの方こそ私に多々思うことがあると思いますが、身を粉にしてノアを輝かせられるように頑張ります。

<事業譲渡までの経緯>長年ノアをけん引してきた三沢光晴さんが2009年6月13日に急逝(享年46)。新体制で再スタートを切るも、同年3月に日本テレビの地上波放送が打ち切りとなったことも影響し、長期的な観客動員の低迷などから業績は悪化した。そんな中、ノアは自力での再建策を模索。東京商工会議所に相談するほか、新たなスポンサー探しに奔走していた。10月上旬には団体の中心選手である丸藤正道(37)が内田氏と極秘接触。2年前にプロレス界から離れていた内田氏が役員を務めるエストビー社が新規事業として、事実上“団体”を引き継ぐことになった。