オカダ・カズチカ(28)との死闘から2日後のこの日、丸藤は空手出身の齋藤彰俊(年齢非公表)とともに埼玉・越谷市の「極真会館 埼玉北越谷道場」を訪れた。全日本空手道連盟と友好関係にある極真会館は、空手が追加採用された2020年の東京五輪を目指している。他ジャンルとの交流を深める中で、新たにノアとも交流を持つことになったのだ。

 さっそく道着を着用すると突き、蹴りといった基本稽古に参加。さらに6月の全日本ウェイト制大会で重量級を制した鎌田から、回し蹴りやかかと落とし、ブラジリアンキックといった多彩な蹴りを実技指導された。試合では虎王(二段式ヒザ蹴り)やトラースキックを得意とする丸藤だが、本格的な空手の指導を受けるのは初めてだった。

 約1時間の技術交流を終えると「本物に触れることができた。感謝のひと言ですね」と充実した表情で汗を拭った。オカダ戦直後はさすがに落ち込んだというが「ここで新しい汗をかいてスッキリした。まだまだ自分が成長するのびしろがあるんだって発見になった」と、収穫は大きかったようだ。

 休む間もなく23日横浜大会では矢野通(38)と保持するGHCタッグ王座のV6戦で真壁刀義(44)、本間朋晃(39)組の挑戦を受ける。鎌田から「重さがある。まともに当たればひとたまりもないでしょう」と太鼓判を押された蹴りを会得した丸藤は「学んだことをひとつでも出せたら。スイーツ(真壁)かこけし(本間)か…。上段回し蹴りでこけしの頭を吹っ飛ばしてやろうかな」とニヤリ。戦いの最前線へ戻る準備は整った。