プロレス団体「ゼロワン」は16日、都内で会見し、10月1日から新体制に移行することを発表した。

 これまでのファースト・オン・ステージ社(中村祥之代表)に代わり、16日付で登記されたドリームオンステージ社が新たな運営会社になる。新オーナーは居酒屋チェーン店を全国展開する株式会社ジャパン・フーズ・ビー代表取締役の大野佳隆氏(51)で、ドリーム社の代表取締役社長兼CEOに就任。取締役社長が大谷晋二郎(44)、副社長はKAMIKAZE(44)、選手会長は田中将斗(43)が務める。

 大野氏は「今後の方向性として破壊、創造、誕生をもとに原点に立ち返り、全選手、スタッフが経営者の立場になり、どのようにしたら今まで以上にお客さまに夢と感動を提供できるかを考え、実行していきたい。もう一度、ゼロワンをワンランク上の団体にしていきたい。命懸けで頑張っていきます」と話した。

 まずは改善点が見えていた営業面は、スケジュールの早期決定、対戦カードの早期発表を重点課題として取り組む。来年1月からは月1回のペースで後楽園ホール大会を開催し、興行数を現状の1・5倍に増やす方針だ。

 また元横綱曙(47)率いる「王道」と業務提携を結ぶことが決まり、スケジュールの都合がつく限り参戦オファーを出すことになった。曙は「ドリームオンステージさんが掲げる地方創生、いじめ撲滅などは自分も常に共感するところであり、一緒に協力させていただくことが楽しみです。末長いお付き合いをお願いします」とコメントを発表した。

 大谷社長は「ゼロワンに与えてくれた最後のチャンスじゃないかと思う。ゼロワンが残らないといけない理由を証明して、『プロレス界にゼロワンがあって正解だね』とたくさんの方に言ってもらえる団体にしたい」と再出発に向けて意気込みを語った。