22日の新日本プロレス・広島サンプラザホール大会でバッドラック・ファレ(34)と一騎打ちするIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(28)が9日、同王座戦線の正常化を誓った。ノンタイトル戦とはいえ、G1クライマックス公式戦で敗れた相手へのリベンジは王者として必須。10月10日の東京・両国国技館大会で控える丸藤正道(36=ノア)とのV1戦の権威を守るためにも、自らに“豪快雪辱”を義務付けた。

 オカダはG1公式戦で敗れたファレ、丸藤との雪辱戦が続く。ファレとはノンタイトル戦だが「どっちも本番ですよ。ベルトがかかっていないから(気を抜いて)いいわけじゃないので」と言い切った。

 一方のファレは広島決戦勝利を条件に、11月12日のニュージーランド大会でIWGP挑戦の青写真を描いている。王者に連勝となれば要求が通る可能性も十分だが、オカダは「そりゃ、ファレも地元で何とか(挑戦)してやろうと思ってるだろうし。次の試合も楽しみになるんじゃないですか」と野望阻止に自信をのぞかせる。

 王者の大前提として同じ相手に連敗は許されない。さらに必勝の十字架を重くするのが次期挑戦者・丸藤の存在だ。両国の王座戦はオカダの挑戦者指名が通って実現した格好だが、G1では丸藤もファレに敗れている。

 IWGPインターコンチネンタル、NEVER無差別級などシングル王座の多様化が進んだ現在の新日マットにおいて、IWGP戦は常に最高峰の戦いを見せることを義務付けられている。「ファレに負けた者同士の王座戦」のままにしておいては値打ちが暴落する上に、丸藤を指名したオカダにも批判が浴びせられかねない。「IWGPの権威を守るためにも負けられないですね。丸藤さんの分もリベンジしておきます」と腕をぶした。

 もちろん勝ち方にも大きなインパクトが求められることを自覚。オカダはファレの巨体をツームストーンパイルドライバーでマットに突き刺した昨年4月の両国大会の再現を狙う。「あの時よりも重くなってるという感じですけど、結局自分(のダメージ)に返ってきますから。ただ何キロの人間でも持ち上げますよ。200キロだろうが250キロだろうが」とレインメーカーは豪語。“豪快雪辱”で怪人をトップ戦線から突き落とし、両国決戦へ向かうつもりだ。