新日本プロレス10月10日の東京・両国国技館大会で丸藤正道(36=ノア)との初防衛戦に臨むIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(28)が30日、G1クライマックスで味わった屈辱の倍返しプランを明かした。10月8日のノア後楽園大会では丸藤との前哨戦も決定。7年5か月ぶりの方舟マット出撃にも「客の呼べるスターというものを見せる」と断言。人気と実力の両面で「レベルが違う」V1戦を見せつけるつもりだ。

 オカダはG1開幕戦(7月18日、札幌)で敗れた丸藤とのV1戦が決定。同じくG1公式戦で敗れたバッドラック・ファレ(34)とも9月22日の広島大会でノンタイトルながらシングル戦が決まり「(来年1月4日の)ドームに向けて、戦いたい相手と戦える状況が整った」と腕をぶした。

 丸藤との王座戦に向けては9月25日神戸大会に加え、敵地のノアでも前哨戦が組まれた。オカダのノア参戦はヤングライオン時代の2009年5月の日本武道館大会以来、実に7年5か月ぶり。しかも当日は新日プロ新潟・魚沼大会を欠場しての出撃となる。

「魚沼の方には申し訳ないですけどね…。前哨戦の機会ですから理解してもらいたい。僕が望んだタイトルマッチですから、両国だけって都合のいいわけにはいかないですし。王者としてまた必ず行きますから」とオカダはファンに約束。ホームリングに穴をあける以上、防衛は使命となった。

 マット界の主役が方舟に引っ張り出されることは、G1参戦を「ノアのため」と公言していた丸藤の思惑通りかもしれない。しかしオカダはあえてその狙いに乗る覚悟だ。丸藤が指摘した7年5か月前の“トラウマ”も「全くないですよ」と断言する。

「ノアファンにオカダ・カズチカのすごさを見せてあげようかなと。客の呼べるスターってのを見せてあげますよ。ビッグマッチでもないし、まあ普通に試合をしたら、ノアにもカネの雨が降るんじゃないですか? 向こうも向こうでレインメーカーの価値を利用してくれたらいい」と余裕の表情を浮かべた。

 確かに、オカダが参戦することで方舟にも「カネの雨」が降れば、同団体のエース・丸藤とは圧倒的な人気の差を見せつけることになる。その上で両国で防衛を果たせば、あらゆる意味でレスラーとしての「レベルの違い」を証明できるというわけだ。業界盟主のトップに君臨するオカダが、G1の借りを一気に倍返しする。