“悪魔仮面”ケンドー・カシン(48)が7日、船木誠勝(47)の勧誘に成功したと一方的に発表した。

「大成功です。船木君をスカウトしました。今後は『はぐれIGF軍団』の一員としてファイヤープロレスはもちろん、IGFの試合にも出てもらいます。将軍岡本の数十倍は頼りになる」とカシンは言い切った。

 4日には元横綱曙(47)率いる「王道」弘前大会で船木と接触。実は売店でサイン入り色紙(1000円)を購入した際、何も知らない船木にはぐれ軍のTシャツを持たせて記念写真を撮っただけの話だ。もちろん船木は了承どころか、具体的な交渉などひと言も行われていないのだが…。

 それでもカシンは大仁田厚の新団体・ファイヤープロレス旗揚げ戦(26日、ディファ有明)の有刺鉄線マッチに船木を投入すると言い張る。さらには「こちらは有刺鉄線マッチなんてOKした記憶はない。勝手に試合形式を決めるな」と大仁田にイチャモンをつけ始めたから、もう支離滅裂だ。

 カシン自身は全日本プロレスの「王道トーナメント」(9月4日、品川で開幕)初参戦が決定。さらには「FIGHTING AID」豊洲大会(28日)では大怪獣モノとのシングル戦が決定しており、あまりに振り幅の大きい戦いの連続となる。

「横綱率いる王道の魂を背負う者として、トーナメントは優勝したい。しかし大怪獣モノの正体が大仁田だったらどうしよう。モノも船木君に退治してもらおうか…」とすっかり勧誘した気になっている船木を頼りにする始末。“Uの申し子”がカシンの思惑通りに動くはずもないが、多方面に及ぶ悪魔仮面の陽動作戦はまだまだ続きそうだ。