世界最大のプロレス団体WWEの日本公演「WWE Live Japan」が1日、両国国技館で初日を迎え、元新日本プロレスのシンスケ・ナカムラ(中邑真輔=36)が堂々の凱旋を果たした。

 日本プロレス界最高のカリスマとして君臨した男が、約5か月ぶりに帰って来た。約13年半にわたり、トップ選手として活躍した新日本プロレスを今年1月末で退団。4月にNXTでデビューし、WWEの一員となったナカムラはこの日、クリス・ジェリコ(45)とのシングル戦で待望の凱旋試合に臨んだ。

 威風堂々とナカムラが入場すると、会場のボルテージは最高潮に達した。日本が世界に誇る「キング・オブ・ストロングスタイル」も、新日時代と変わらぬ、しなやかな動きで観衆を魅了。ジェリコに強烈なヒザ蹴りを叩き込んでいく。

 ところが、得意の飛びつき式腕十字固めから移行した三角絞めはウォールズ・オブ・ジェリコに切り返されると、ナカムラは劣勢に。リバースパワースラムからのキンシャサ・ニー・ストライク(ボマイェ)もカウンターのコードブレイカーの餌食となってしまう。

 それでもナカムラは走り込んできたジェリコにカウンターのヒザ蹴りを一閃。この一撃で形勢を再逆転すると、必殺のキンシャサ・ニー・ストライクがついに決まり、3カウントを奪ってみせた。

 試合後のリングではジェリコから「俺は数多くの日本人レスラーを見てきた。お前は将来WWEのチャンピオンになるだろう」と最大級の賛辞を受けた。ナカムラは英語で「あなたも日本でレジェンドだ」とお礼を言うと、最後は両国の大観衆とともに決めセリフの「イヤァオ!」を絶叫した。

 なお、大会最終日となる2日(両国)ではナカムラはケビン・オーエンズとのシングル戦が予定されている。