新日本プロレスの真壁刀義(43)が30日、「G1クライマックス」(18日、札幌で開幕)での復活にかける思いを明かした。2009年大会以来のVを狙うが、今年はシングル戦で未勝利と低迷。逆襲の誓いをより強めたのは、上半期最大の大一番とされた6月19日の大阪城ホール大会で起きた「2つの出来事」だった。

 今年が13度目のG1となる真壁は、Aブロックにエントリー。優勝に向け、フラストレーションはたまりにたまっている。

 それほど今年の上半期は不本意な内容だった。1・4ドームで本間朋晃(39)とIWGPタッグベルトを奪取したが、4月両国大会で王座陥落。シングル戦線でも「NEW JAPAN CUP」はタマ・トンガ(年齢非公表)に不覚を喫し、1回戦で敗退した。

 タッグ戦線で苦戦し、いまだシングル戦の勝利もなし。低迷を象徴するかのように、上半期の総決算・大阪城大会の出場は第1試合だった。「去年は(NEVERの)タイトルマッチやったとこだよ? それが第1試合しか組まれねえ。20年ぶりくらいなんじゃねえの? もう1回気合入れねえとなと思ったよ」。この屈辱が持ち前の雑草魂に火をつけた。

 さらに真壁の目を覚まさせたのが相棒・本間の存在だ。同大会で試合すら組まれていなかった本間は、唐突にバックステージに現れ、NEVER王者・柴田勝頼(36)に宣戦布告。3日の岩手大会での挑戦権を獲得してしまったのだ。

「本間見てて、以前だったら俺もがむしゃらだったよなって思ったよ。アイツに守るもんなんてねえだろ? 真壁刀義も守るもんはねえんだよ。思い出したよね。本間が王者としてG1に出てきたら燃えちゃうよね」と原点回帰の思いを強くしたと同時に、強引にチャンスをつかんだ相棒にエールを送った。

 業界随一のメディア露出を誇る真壁だが「タレントでしょ? コメディアンでしょ?と思われたら俺の負け。俺が年間何十万人会場に客を呼んでると思ってんだ。やっぱり結果を出さねえとダメなんだよ」とキッパリ。リング上での復権に燃えるキングコングが7年ぶりの頂点を目指す。