全日本プロレスの3冠ヘビー級王者・宮原健斗(27)が26日、秋山準(46)の“隠居”に「待った!」をかけた。

 春の祭典「チャンピオン・カーニバル」では大日本の関本大介に公式戦で敗れた揚げ句、優勝までさらわれた。この日、5月25日の東京・後楽園ホール大会のV2戦で迎え撃つことが決まり「今までにないくらいヘコんだ。俺との試合の後、(関本は)もう1試合やって優勝したからプライドも傷つけられた。悔しさ120%ですから、早く晴らさないと居ても立ってもいられない」と誓う。同時にもう一人、借りを返したい男がいる。

 関本のほかに公式戦で敗れた秋山だ。「俺がチャンピオンとして新しい道をつくろうという雰囲気の中で、ああいう世代との見えない勝負で負けたのは(今後への)足かせになった。『まだ宮原じゃねえ』と見られてしまうし、違う悔しさがある」と振り返る。

 しかも秋山は今大会限りでの祭典卒業を表明。有終の美を飾れなかったことからも、このまま戦いの第一線から退く可能性がある。当然、宮原としては“勝ち逃げ”を許すわけにはいかない。「ベルトをかけてという気持ちがある。これまでも俺のターニングポイントになった相手だし、そういう舞台で勝負したい!」と意地でも3冠戦線に引っ張り込む構えだ。

「まずは5月25日に勝たないと先が見えてこない。勝つのみです」。ふんどしを締め直した史上最年少3冠王者が汚名返上のリベンジロードに臨む。