5月3日の新日本プロレス福岡国際センター大会でIWGPヘビー級王者・内藤哲也(33)に挑戦する石井智宏(40)が24日、“同王座史上最小王者”へのこだわりを明かした。

 レスラー人生20年目にして初のIWGP挑戦。内藤には「NEW JAPAN CUP」2回戦で敗れており、王者から「挑戦資格に異議あり」と“口撃”を受けている。しかし石井は「だったらテメーの意見押し通して、ボイコットでも何でも行動起こせよ。テメーの『制御不能』は都合のいいとこばっかだな。愚痴ってるようにしか見えねえ」と反論した。

 内藤への雪辱を最優先するが、その裏には隠れた野望もある。「以前は俺の身長、体重で挑戦しようなんてヤツはいなかった。(勝てば)史上最小の王者だよ」(石井)

 IWGP歴代王者で最も身長が低かったのはAJスタイルズの178センチ。石井の身長はそれを大きく下回る170センチだ。「常にいろいろな人から『あと10センチあったら』って、ずっと言われ続けてきた。それに対して何とかしてやろうと思ってやってきた」と、石井には反骨心を抱きながら小柄な体で戦い抜いてきた自負がある。

 リキプロ時代の2005年まではジュニア戦士だったが、石井の実力を認め、ヘビー級で戦う“お墨付き”を与えてくれたのは師匠の長州力だった。「そこからは腹をくくってやってきた」。それだけにかつて長州も巻いたIWGPを手にすることには、意義深いものがある。福岡決戦で抱き続けてきた矜持を見せつけるつもりだ。