24日のDDT東京・後楽園ホール大会で赤井沙希(29)がタッグマッチでLiLiCo(45)から勝利を収め、第1072代アイアンマンヘビーメタル級王者に輝いた。“仁義なき女性タレント抗争”は、赤井のスリーパーホールドでLiLiCoが失神KOという壮絶決着。敗れたLiLiCoは不埒(ふらち)な愛によってよみがえると、別ベルト取りへのシフトチェンジを宣言した。

 この日赤井は大石真翔(37)と、LiLiCoは渡瀬瑞基(25)とタッグを組み激突。開始早々からビンタ合戦を繰り広げ激しい火花を散らす。LiLiCoの卍固めにつかまりながらも大石から救出された赤井は、敵軍の誤爆に乗じて反撃。LiLiCoをココナッツクラッシュでグロッギー状態に追い込むと、一気にスリーパーホールドだ。渾身の力で絞め続け、なんとそのまま失神に追い込んで3カウントを奪ってみせた。哀れ、LiLiCoは担架で運ばれて退場していく…。普段のテレビではまずお目にかかれない、プロレスのリングならではの壮絶決着だった。

 世の男性を震え上がらせる失神葬で面目を保った赤井は「意地と経験ですね。私はこれまでどつき合いの試合もしたし、(男子選手の)お尻に顔を突っ込まれたり、路上で戦ったりもしましたし。そこは自分が(プロレスで)2年以上してきたこと、プライドで勝てたのかなと思います」と勝ち誇った。同時に1月の後楽園大会の奇襲でLiLiCoに奪われたアイアンマン王座にも返り咲き。5月14日の地元・京都大会凱旋に向け最高の手土産ができた。

 おぞましい執念から、戦前はテロまがいの襲撃も起こしてきた。ベルトを勝手にデコレーションしたLiLiCoは“怨敵”だったが、赤井は「実際に返ってきたら、あらやだ、かわいい出来上がりじゃない。ベルトが返ってきたから、もうおなかいっぱいです!」とホクホク顔。切り替えが早いのか単に自分本意なのか、気前よく過去の因縁を水に流して、スキップで帰路に就いた。

 一方のLiLiCoはパートナー・渡瀬のキスの力で復活すると、今後は「DDT EXTREME級王座」取りを目指すことを表明。5月29日の後楽園大会で王者スーパー・ササダンゴ・マシンへの挑戦が浮上した。「敗北? 別にショックもないわよ。動物園に来たら暴れた馬に蹴られちゃって、今日は運勢が悪かったのかしら、くらい。もうやりたくないよ、馬(赤井)とは。私は男と戦って強くなってニュースになりたいの。それよりも瑞基君とのキスは…クセになりそう」と、捨てゼリフを吐きつつ“役得”に頬を赤らめた。

 異様にドロドロとした…いや、“仁義なき女性タレント抗争”はこれにて終結。実に非生産的だったような気もしなくはないが…2人ともそれぞれ幸せそうなので、もう何も言うまい。