NEVER王座争う柴田と永田 それぞれの被災地への思い

2016年04月20日 16時00分

柴田(右)の足4の字固めを切り返す永田

 新日本プロレスは19日、熊本地震の影響で中止となった29日グランメッセ熊本大会で予定されていたNEVER無差別級選手権を5月3日福岡国際センター大会で代替開催することを発表した。王者・柴田勝頼(36)と挑戦者・永田裕志(47)は本紙に胸中を告白。王座戦のスライドを受け、それぞれが秘める被災地への思いとは――。

 

 熊本大会で予定されていた3試合の王座戦は他大会での開催に変更された。IWGPインターコンチネンタル選手権(王者ケニー・オメガVS挑戦者マイケル・エルガン)は27日福岡大会で、IWGPジュニアタッグ王座戦(王者ロッキー・ロメロ、バレッタ組VS挑戦者リコシェ、マット・サイダル組)とNEVER王座戦は5・3福岡大会で行われる。

 

 この決定を受け、NEVER王者の柴田は「自分が生まれたところでもある、母親の地元で(王座戦を)やることにモチベーションを置いていたので残念ですけど、今は人命や安全が第一。判断は正しかったと思います」と胸中を明かした。生まれ故郷の熊本市内には、現在避難生活を送っている親戚がいる。「倒壊してしまった家もあるし、避難している人たちもいる。やっと今日スーパーに物が入った状況と聞きました」と被災地の現状を聞き、心中は穏やかではない。

 

 王座戦のスライドには無念の思いを隠しきれない。だが「二度とないわけではない。今以上の元気と勇気とエネルギーを受け取ってもらえる試合をできるように、今以上の試合を見せれる日までプロレスを研ぎ澄ましたい」とキッパリ。再び熊本にプロレスを届けられる日を信じ、王座戦への決意を新たにした。

 

 一方で挑戦者の永田もこの日の千葉大会の試合前に震災復興支援の募金活動を行った。「博多から熊本に伝えるつもりで戦いたい。NEVER王者になる姿を見せられないなら(ベルトを)巻いて凱旋したいという思いはあるよ」と、必勝の思いはより強まった。

 

 盟友の小島聡、天山広吉はすでに柴田に敗北。最後のとりでとして出陣するミスターは「2人ともIWGP戦でもおかしくない試合を見せてくれた。今のNEVERにはIWGPの理念に通じるものを感じる。(15年2月のIC王座挑戦以来の)2度目の人生最大本気の浮気だね」と闘志を燃やす。再び立ち上がった第3世代戦士がネバーギブアップの精神でベルト取りを成就させることは、復興を目指す被災地へのエールになるかもしれない。この日の両雄は6人タッグ戦で対戦し激しい打撃戦を展開。互いに譲れない思いを胸に、運命の王座戦へ向かう。