全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル」は16日の埼玉・上尾大会で公式戦6試合を行い、Aブロックでは優勝候補の秋山準(46)が大日本プロレスの関本大介(35)に敗れ、まさかの開幕2連敗となった。

 序盤から苦しい展開が続いた。必殺のジャンピングニーを放っても、ぶ厚い筋肉のよろいにはね返される。それでも場外でのDDTとパイルドライバーで一矢を報いると、持てる技を全て出し切って意地を見せた。

 しかし、3カウントを許さない相手の無尽蔵のスタミナを前に、次第に焦りの色が濃くなる。最後は延髄斬りからラリアートをブチ込まれ、原爆固めに沈んだ。試合後は若手の肩を借りながら、無言で控室に消えた。

 今大会限りでの祭典卒業を宣言して臨んだが、開幕戦(9日、東京・後楽園ホール)ではスーパー・タイガーの蹴りでダウンし、レフェリーストップによるTKO負け。この日の試合前には「初戦を落とすのはよくないよね。あれでリズムが狂ったから」と振り返っていたのだが…。

 17日の新潟大会は3冠ヘビー級王者・宮原健斗(27)、18日の福島大会は真霜拳號(37)と強豪2連戦を控える。秋山は「タイトだな。俺みたいなオッサンがこなす日程じゃないよ…」と漏らす。

 もう1敗も許されない状況に陥ったのは事実で、13度目の出場となる秋山の祭典が、早くも終焉を迎えようとしている。