“邪道”大仁田厚(58)が5日、都内で会見を開き、3日に47歳の若さで急逝したハヤブサさん(本名・江崎英治)について語った。

 大仁田にとってハヤブサさんは直系の愛弟子。「FMWが産声を上げて、熊本から新人が入ってきた。当時、坊主頭の江崎が、細いけどドロップキックがきれいだった。それを見て“この選手は伸びるんじゃないか、伸びてほしいな”って思った」と新人当時のハヤブサさんの印象を語る。

 そんな大仁田の期待通り、ハヤブサさんはメキメキ頭角を現しFMWのエースに。1995年に川崎球場で行われた「大仁田厚引退試合」では師弟対決も行った。しかし、2001年10月の試合中に、頸椎損傷の重傷を負い全身不随に。その後復帰に向けてリハビリを続け、最近では10メートルほど自力で歩行するまでに回復していた。

 復帰に向けてあるプランが練られていた。「今の(超戦闘プロレス)FMWはそもそも“ハヤブサの戻るリングを作ろうじゃないか”ということでFMWの面々が結集してできた。来年5月に予定されている川崎で復帰してもらうつもりだった」(大仁田)

 しかし夢はかなわなかった。うなだれる大仁田は「ハヤブサの遺志を継いで前を向くか、それとも引くか。それも考えないといけない。団体を存続させていくかどうか。山近代表と選手全員で話し合ってから、決めたいと思います」と力なく話した。