“孤高の天才”こと田村潔司(46)が18日、今後について口を開いた。最近はプロレスのリングに格闘技マットにと神出鬼没の男は、将来的な参戦が期待される格闘技イベント「RIZIN」だけでなく、終生のライバル・桜庭和志(46)が昨年末に喫した惨敗劇についても言及。レジェンドはマット界の現状について何を思うのか――。

 田村はこの日、格闘技イベント「巌流島」の「STARTING OVER 公開検証3」(3月25日、東京ドームシティホール)への参戦が発表され、イスラエルの軍隊格闘術「クラブマガ」の実力者であるナタネル・パリシ(23)との対戦が決定。「データがないので培った技術を出すしかない。でも楽しめそう」と目を輝かせた。

 12日にはミャンマー初のプロレスイベントに出場し、約8年5か月ぶりとなったプロレスのリングでジェームス・ライディーン(24)に勝利した。だが「点数をつけると40点、50点ですかね。結果論ですけど、ボクがメーンじゃない方が良かった。お客さんの勢いを止めてしまったので、そのへんはみんなに申し訳ないという気持ちがある」と振り返る。

 それでも歩みを止めるつもりはない。2大会連続参戦する巌流島だけでなく、昨年末に旗揚げした「RIZIN」も視界に入っている。「出たい気持ち? どっちでもいいですね。ボクが出るとしたら何らかの運命の巡り合わせというか、戦う時があればそういうリングに上がる時が来ると思う」と言葉を選びながら意欲を語った。

 そんな中で気になる相手もいる。桜庭に完勝した青木真也(32)だ。「もし青木と(試合が)組まれるようなことがあれば、青木対桜庭はボクへの『挑戦者決定戦』だったと思います。まあ、やるかは分からないけど」とし、これまた意味深な笑みを浮かべた。

「RIZINがいい流れを作ってくれたら、巌流島にもチャンスがある。いい意味で競い合ってくれたら。巌流島とRIZINの選手がどこかの“格闘祭り”で交わったら面白いと思う」。日本格闘界の復興に期待をかけた孤高の男は、両イベントをにらみながら戦い続ける。