新日本プロレスのNEVER無差別級王座戦(11日、エディオンアリーナ大阪)で、王者の柴田勝頼(36)に挑戦する石井智宏(40)が8日、思いを明かした。1月4日東京ドーム大会の再戦となるが、中邑真輔(35)の退団を受けて決意を新たにしている。

 石井にとって、中邑はCHAOSで共闘した盟友。石井がNEVER王座の初戴冠を果たした一昨年2月11日の大阪大会のバックステージで、ベルトを腰に巻いてくれたのも中邑だった。「唯一、祝福してくれたからね」という思い出の会場でベルト奪還を狙う。

 IWGPインターコンチネンタル王座の絶対王者として君臨した中邑同様、石井もNEVER戦線に“常駐”しベルトの価値を上げ続けてきた。価値観も似た中邑の退団だけに「真ちゃん(中邑)の試合は常に意識してた。穴は大きいよね」。それでも「ただ、変な意味じゃなくて、引きずったりしたらまた前に行けない。個人個人が自覚しないと真ちゃんの穴は埋めれないと思うから」と前を向く。NEVER王座をIWGP、ICの2大王座に並ぶベルトにするためにも王座返り咲きを誓っている。

「ドームでは結果、内容の両方とも残してない。モヤモヤが残っている。負けたままで終われない」。敗北のたびに立ち上がってきた。初戴冠からわずか2年の間で実に4度の王座陥落を経験した男が、執念で5度目の戴冠を目指す。