10日のW―1東京・後楽園ホール大会でWRESTLE―1チャンピオンシップ王者の火野裕士(31)に挑戦する田中稔(43)が3日、下馬評を覆すことを誓った。

「俺よりキャリアも年齢もかなり下ですけど、自分の見せ方、戦い方、やるべきことを分かっている素晴らしいプロレスラーだと思う」と王者を評すも、奪還への気持ちは高ぶっている。1月10日の後楽園大会で征矢学(31)が敗れ、団体の至宝がフリー選手に流出。真っ先に次期挑戦を表明したのが稔だった。

 実は昨年春、同じくフリーの鈴木秀樹(35)に同王座を奪われた時、誰よりも挑戦意欲を持っていた。だが当時は、中量級のクルーザーディビジョン王座が設立され、初代王者へ向けて奮闘を続けていたため、無差別級王座への気持ちを断念した経緯があるのだ。

 現在、体重78キロの稔が115キロのヘビー級に挑むのはリスクもあるが「『37キロも体重が違うし、火野が勝つでしょ』と思っている人ほど見に来てほしい。戦略は一つ。覚悟のみ。なめられるのが一番イヤなので、全部ひっくり返します」と豪語した男が大波乱を起こす。