1月31日付で中邑真輔(35)が退団した新日本プロレスは2日、茨城・古河大会からシリーズを再開させた。セミでは棚橋弘至(39)がエース健在をアピールすれば、メーンはIWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(28)が勝利で締めくくり、新日プロが新たなスタートを切った。

 1月30日の後楽園ホール大会出場を最後に、米国WWEへ挑戦する中邑は、この日渡米。不動のカリスマを欠いて初の大会として注目された古河市中央運動公園総合体育館には、626人の観衆が詰め掛けた。

 セミでは中邑が返上して空位となったIWGPインターコンチネンタル王座決定戦(14日、新潟・長岡)に臨む棚橋とケニー・オメガ(32)が10人タッグ戦で激突。棚橋はオメガをスリングブレイドやドラゴンスクリューで追い込み、終生のライバルが価値を高めたベルトへの熱意を見せた。

 メーンでは、11日の大阪大会で後藤洋央紀(36)とV3戦を行うオカダが6人タッグ戦で前哨対決。場外戦で激しい攻防を展開し、最後はジュース・ロビンソンをレインメーカーで沈めて勝利を奪った。試合後に、なおも向かってくる後藤にオカダのマネジャーの外道は「スイッチが入ったら、お前のチャンスはこれっぽっちもねえ。大阪で完膚なきまでに叩きのめしてやる」と宣告。会場を沸かせた。

 中邑が「(団体が)上向きの今でないとできない決断でした」と口にしていた通り、選手層が厚く、不在をほとんど感じさせなかった。マット界の盟主は次なるステップへ進み続ける。