DDT31日の東京・後楽園ホール大会でKO―D無差別級王者の木高イサミ(34)が、マサ高梨(33)の挑戦を退けて3度目の防衛に成功した。

 粘りを見せる挑戦者に対し、木高はヒールホールドなどの関節技やローキックで右ヒザに集中砲火を浴びせた。じわじわ体力を削ると、最後はグロッギー状態で座り込んだ相手に助走をつけて頭部への蹴りを3連発。最後は勇脚・斬(後頭部へのトラースキック)で決着をつけた。

「想像以上の強さだった…。真正面からのプロレス。高梨すげえなって。キツい試合でした」と王者は感慨深げ。しかし勝利の余韻に浸る間もなく、試合後にはすぐさま3月21日両国国技館大会での防衛戦が決定。2月28日後楽園大会で行われるHARASHIMA対入江茂弘の勝者と戦うことになった。

 木高にとってはどちらが勝ち上がってきても怖い相手だ。一昨年はアジアタッグ王座も奪取するなど成長著しい入江に対しては「どんどんパワーアップして人間離れしてきている。僕が挑戦者として臨まないと…」とポツリ。さらにはこれまでシングル戦で勝利がないHARASHIMAについても「常に安定してどんな相手にでも自分のプロレスができる。DDTの強さの象徴」と厳しい表情を見せた。

 早くも新たな試練に直面した木高。「ボクはDDTの人間じゃない。BASARAの人間だから。負けられない」と悲壮感すら漂わせてVを誓ったが、防衛ロードをどこまで伸ばせるか。