新日本プロレスの内藤哲也(33)が22日、中邑真輔(35)の退団問題を一蹴した。31日付で新日プロを退団する中邑はヤングライオン時代の恩人。にもかかわらず内藤はドライ過ぎる反応を示し、トップ戦線浮上のチャンスとしかとらえていない。さらに返す刀で中邑が設立した「CHAOS」の解散まで予言した。

「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」を率いて暴れまわる内藤にとって、中邑はかつての恩人。若手時代の2007年には中邑からアドバイスを受け、必殺技のスターダストプレス(現在は封印)を完成させた。

 もちろんその恩は忘れてはいないだろうが、今回の退団騒動に対する反応は実にシビアだ。「何か皆で送り出してあげよう、みたいな雰囲気になってるのが本当に好きじゃない。言ってみれば新日本を捨てたようなもんでしょ?」と、米国・WWE挑戦が決定的な中邑をバッサリ。実際に団体としてはトップレスラーが抜ける穴はこの上なく大きい…。

 そもそも中邑の退団は内藤からすれば「席が一つ空くんだからチャンス」で、感傷に浸る暇も他人を応援している余裕もない。機を見るに敏な男は「SMAPでさえ一枚岩じゃないんだよ。Gマネジャー(外道?)派とか、そういう派閥ないの? これを機に独立したいってヤツがいたら、いつでも手を挙げればいい」と、中邑が立ち上げたCHAOSの解散を勝手に予言。ロス軍の勢力拡大のために“独立”したメンバーを獲得するプランも明かした。

 4日の東京ドーム大会では後藤洋央紀(36)に敗れトップ戦線から後退したかに見えたが「元王者でも何でもない俺に勝っただけで、後藤がIWGP(ヘビー級王座)に挑戦(2月11日、大阪)できるんだよ? いかにいま、内藤がオイシイ存在かってことでしょ。そのうち勝手にベルトから俺に寄ってくるって。トランキーロ(焦るな)だよ」と、どこ吹く風。この日の後楽園大会でもタッグ戦で見事に勝利を収めた。激動の16年で一気にはじけるのか――。