2日付で全日本プロレスを退団しフリーになった前3冠ヘビー級王者・曙(46)が15日、東京・八王子大会で“全日本ラストマッチ”に臨んだ。

 メーンの8人タッグ戦に出場し、先発を買って出ると3冠ヘビー級王者・秋山準(46)とタックル合戦で意地の張り合い。割って入ってきた大森隆男、KENSOもふっ飛ばす大立ち回りを見せる。最後はパートナーのボディガーが3冠王者のリストクラッチ式エクスプロイダーで葬られたが、試合後、元横綱は秋山と握手を交わして別れを惜しむようにリング上で深々と一礼した。

 試合後の行動について「秋山社長には感謝の気持ちしかない。その気持ちを伝えた」と感傷的な口ぶりで振り返った。今後の参戦には「このマットも、ここにいる人も大好き。ただ大好きだけでは何もできないので…」と複雑な表情を浮かべ「今日でしばらくは全日本さんには上がらない。最後ではないが、しばらくは休養。上がるとすれば来年以降だが、全日本さんが必要としてくれればのこと」とコメント。

 注目の総合格闘技再挑戦はどうするのか。元横綱は「まだまだ準備をしている段階。いろんな噂が飛んでいるが、ちゃんとプランができたら発表します」とし、新格闘技イベント「RIZIN」(12月29、31日、さいたまスーパーアリーナ)への参戦には「あくまで噂です」と肯定も否定もしなかった。

 前3冠王者が王道魂を胸に、格闘技のリングに再度足を踏み入れる。