K―DOJO1日の後楽園大会の試合前、10月27日付で同団体を退団した火野裕士(30)が会見を開き、フリーに転身することを発表した。

 火野はTAKAみちのく代表、十枝利樹特別顧問とともに出席。退団理由は「プロレスに対する方向性の違い」と説明された。「プロレスを辞めるつもりはないし、自分にはプロレスしかないと思っている」と、今後はフリーとして活動していく方針だ。

 看板選手の一人であった火野の退団は団体にとって大きなダメージとなるが、影響は業界全体にも波及してしまっている。あまりに唐突な決定のため、出場が予定されていた試合が他団体も含め全て白紙になるドタバタぶり。天龍源一郎の引退興行(15日、両国国技館)のセミファイナルの試合も急きょ欠場となった。注目の初対決となる藤田和之と諏訪魔のパートナーはそれぞれ、火野から関本大介に、真霜拳號から岡林裕二に変更された。

「気持ち的には出たかった」という火野だが「こういう結果になって本当に残念ですし、申し訳ない」と謝罪。会場でのファンへのあいさつもなく、何とも後味の悪さが残る退団劇となった。