新日本プロレス11月7日エディオンアリーナ大阪大会でロス・インゴベルナブレスのEVIL(28)と激突する後藤洋央紀(36)が25日、国外追放を予告した。12日両国大会で内藤哲也(33)の「パレハ」として凱旋帰国した元・渡辺高章の姿勢を糾弾。以前から接点があまりなかった相手に対し、ここまで怒りをあらわにする理由とは――。

 後藤は両国大会で行われた棚橋弘至VS内藤戦後のリング上でEVILと対峙したものの、変型大外刈りでKOされるという失態を演じた。「覚えとけよ! ただじゃすまさねえ」と宣戦布告。大阪大会で行われるEVILの凱旋帰国試合の相手に決定した。

 確かに醜態をさらしてしまったとはいえ、ヤングライオンだった渡辺時代のEVILとは、社交辞令で誕生日を祝ってもらったくらいで、ほとんどと言っていいほど交流がない。本来はそんな後輩がグレようが知ったことではないのだが…。後藤は「間違っていることを教えてやらないと。俺がメキシコに行って帰ってきたときはすぐにトップをめぐって戦った。レスラーの海外修行って、そのためにあるものだろう」と怒れる理由を明かした。

 確かに後藤には、メキシコから凱旋帰国してわずか3か月後の2007年11月にIWGPヘビー級王座に初挑戦した実績がある。トップ戦線にのし上がる実力と自信がつかない限り「修行」は終えるべきでない、というのが持論だ。

「パレハ」なるまやかしのスペイン語にごまかされ、自由気ままに暴れる内藤の手先として登場。目的もはっきりしないEVILの存在は後藤のポリシーに大きく反する。「中途半端にやっても何も変わらない。それが分からないヤツは日本に帰ってくる資格なんかない」と国外追放に追い込むつもりだ。

「耳たぶが痛い」という謎の理由で今シリーズを欠場した内藤が、国外逃亡の末、日本時間24日にメキシコ・CMLLの大会に参戦するなど、昨今のロス軍はやりたい放題。「内藤も内藤だよ。(IWGP奪取の)夢を語ってた姿はどこにいっちまったんだ」と憎しみを増幅させる荒武者が、制御不能集団を鎮圧する。