日本屈指の歓楽街である東京・新宿区歌舞伎町で立ち上げられた新団体「歌舞伎町プロレス」の旗揚げ興行が20日、東京・新宿フェイスで開催される。同団体は、歌舞伎町にあるクラブの元カリスマホストで、DDTプロレスを今年4月に退団した美月凛音(34)が代表を務める。

 20日の旗揚げ興行のメーンは6人タッグマッチで、美月、MIKAMI、三富政行組対大仁田厚、佐野直、翔太組。大仁田は千葉・袖ケ浦市長選(25日投開票)への出馬を断念したことを14日に発表したばかりだが、こちらには予定通り参戦する。

 地元関係者は「歌舞伎町プロレスの立ち上げで、新宿で“プロレス戦争”が起きそうです」と指摘する。「今の新宿には、モノマネ芸人・長州小力(43)が主宰する『西口プロレス』、ゲイの聖地・新宿2丁目で支持されている『新宿二丁目プロレス』が、しのぎを削っている。その中に、イケメンレスラーの美月が率いる歌舞伎町プロレスが殴り込みをかける。ただ、ファン層が違うから共存できるのでは」

 歌舞伎町プロレスでは、ホストがアテンドし、シャンパンを飲みながら観戦できる特別席を設けるなど、歓楽街ならではの趣向を凝らしていくという。

 最近は区が推進する「歌舞伎町浄化作戦」で、暴力団の追放を図り、風俗店は撤退、客引きは減少。雰囲気も様変わりした。一方で、映画館「TOHOシネマズ新宿」が今年4月に誕生。同映画館などが入る複合商業ビル「新宿東宝ビル」の8階屋外テラスには「ゴジラヘッド」が出現し、新たなシンボルマークになった。

「区は“映画の街”として押し出そうとしているけど、3団体の人気次第では“プロレスの街”としても再興できそう」と前出関係者は期待を寄せている。